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沼地。

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コミックス版『マリア様がみてる』8巻(最終巻)

てっきり2年生卒業辺りまで続くかと思ってたから喪失感ハンパない…








もうね、この巻は最高傑作!

マリみてに関わる際は常々感じていることだけど、皆本当に良き環境に置かれ良き関係性を築いているよね。ハマッた当初は聖志摩しか興味なかった自分が今となっては“みんなちがって、みんないい。”をしみじみ実感しているもんね。まるで年とって丸くなった頑固ばあさんみたいでちょっと複雑だけどね。

そんな中、聖と祐巳は特殊な関係。
私は祐巳に対して「周りの登場人物は過大評価し過ぎだろ、主人公だから事が上手く運んでるだけだろ」って喧嘩売ってるような見方しか出来なくて、もちろん祐巳だって色んな課題を乗り越えてきてるんだから理解しなきゃと言動や行動を掘り下げて考えてみても魅力がどうにも分からなくて、挙げ句7巻感想では“嫌なタイプの天然”って結論が出てるんだけど小説版、アニメ版、そして今回の漫画版を経てやっとこの2人の関係性は特殊だと納得した。


まず聖を大学生にさせたって時点で!!


こちらの1点はね、ものすごいことなんだよ。
学校なんて別にどうでもよかった聖が…いや、聖の中では“どうでもいい”っていう概念すらなかったかも。蓉子が聖の進路に対して“もっと最高なのは聖なんだけどね”って言ってたように周りも意外だったほどだから自身はもっと驚いてるだろうな。学校という居場所には眼中なし!、から一転して興味をもったわけだから相当。

あと、生まれて初めて普通の女の子をうらやましく思えたこと、祐巳になりたいって何度か思ったこと、の2点も重要。しかも最初伝えようとしていなかったことから本音ってことが伺えるし、さらに祐巳本人は自分がどれだけ聖に影響を与えたか自覚してないんだよな。
以上4点の重要な事柄から聖をここまで変えることが出来るのは祐巳じゃないと絶対に無理ってことが分かるから全く“嫌なタイプの天然”だよ!
誰がロサ・ギガンティアの進路含む人格形成にロサ・キネンシス・アン・ブゥトン・プティ・スールが大きく関わってると気付く?! 私がリリアン生だったら祐巳に一番嫉妬する。

ああそうか、だから自分でも不思議なくらい祐巳にモヤモヤしていたのか…
やっと分かってスッキリしたよ。私がどうひっくり返ってもなることが出来ないのが祐巳みたいなタイプなんだよなー。自覚したが最後、原作者さんのキャラ付けに感服致すと同時に祐巳こそ主人公にふさわしいと…って、なんでここまでこのコのこと考えなきゃいけないのよっ////


本編の感想に戻りまして『〜will・お餞別〜』の最後のページから3ページ目の1コマ目が特に印象的でした。周りのザワザワ感が表す、正に夢の終わりの寂しさ、現実の始まりの残酷さがよく出てる。聖がまた良い表情してるんだよ。その後は清々しさがあって上手い具合に一段落してるし。

そしてやっぱり三薔薇様は最強。
卒業式なのに実感と緊張感の無さ、それぞれの過去エピソード、極めつけはもし蓉子が祥子と同じ状態になったら前に飛び出すどころか笑っている聖と江利子。何をとっても素敵な関係性。好きです!
念願の「あっち行けでこちん!!」も見れて嬉しかった。あのときの聖の口のデカさ可愛いよおおおおお

そういえば中等部時代の蓉子って、彼女の性分を頭に入れて百合的思考を差し引いて冷静にみても、聖に対する興味って限りなく初恋に近いよな。“観察しているうちに”ってさらっと言っちゃってるけどそこおかしいから! 笑けるから!
せっかく祐巳のことが解決したのに今度は蓉子の初恋か否かについて悶々しなければならないじゃないですか…まあそちらは別腹でオイシイけどね。三薔薇様、ご卒業おめでとうございます!


一時は「少女漫画家なのに百合百合しい漫画を描いて嫌になったりしないんだろか…」と余計な心配をさせていただいたこともありましたが、小説版、アニメ版とは違った視点で存分に楽しめ、且つ新たな発見も出来る漫画版はとても素晴らしいマリみてワールドでした。
長沢智先生が描かれる新キャラを拝見出来ないのは大変残念ですが、今までありがとうございました。4年間お疲れ様でした!
by cyawasawa | 2009-05-08 02:44 | 百合語り(47)

百合と舞-HiMEとけいおん!!とアイマスと艦これと制服女子高生と一緒に歩んで生きたいブログ。コス写専用アカ→@cyawa_cossya


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